2026/01/30 20:00
「いつも作品を見ています。atelier Portさんのデザインで作ってほしいのでお願いします」
「前から、長財布は絶対に作ってもらおうって思っていました」
オーダーメイドのご相談をいただくとき、こんな言葉を添えてくださるお客様が、実はとても多いです。
「こういう形で」 「このサイズで」と、具体的なご要望をいただくこともあれば、「お任せでお願いしたい」と言われることもあります。
不思議なのは、自分が“これを作りたい”と思って生み出したものよりも、
こうしてお客様の「欲しい」から始まった作品のほうが、
長く選ばれ、定番になっていくこと。
がま口小銭入れも、名刺入れも、税理士証票ケースや三つ折り財布、メガネホルダーも
すべて最初はオーダーから生まれました。
『言われた通り』には作らない理由
もちろん、ご要望をそのまま形にするだけではありません。
サイズ感や使い方、革の厚みや縫い代、開いたときの印象や、閉じたときの佇まい。
どこかに必ず
『atelier Port』らしさを残すようにしています。
海外の取引先の方から
「こういう柔らかいデザインの革小物は、あまり見たことがない」と言われたことがありました。
そのとき、
ああ、無意識に自分の“好き”が滲み出ているんだな…と少し驚いたのを覚えています。
無意識に選んでいるもの
私はどうやら、
・角のとれたライン
・ふっくらとした厚み
・触れたときに、少し安心するような柔らかさ
そういったものを、意識せずに選択しているようです。
革小物なのに、どこか硬すぎない。
きちんとした道具なのに、どこか温かい。
それが
「atelier Portのデザインで作ってほしい」と言っていただける理由なのかもしれません。
誰かの「欲しい」から、誰かの日常へ
オーダーは、
誰か一人の「これが欲しい」から始まります。
でも、完成したあと
同じ形を選んでくださる方が現れて、
いつの間にか“定番”になっていく。
それを見るたびに、
ものづくりは一人で完結するものじゃないと感じます。
今日も、
誰かの言葉に耳を傾けながら、
自分の好きな形を、そっと重ねています。



